変化を捉え、新たな飛躍へ!
第29回福岡県中小企業経営者フォーラム【福岡】

 福岡同友会は10月16日から10月30日にかけて、第29回福岡県中小企業経営者フォーラムを開催しました。鹿児島同友会の実践に学び、4日間に分けて4分科会と交流会を行う形式にチャレンジし、延べ404名が参加しました。

 1984年に第1回福岡県経営者研修会として始まったものを、途中経営者フォーラムに改称。全国交流会の設営と周年事業が行われた年を除いて毎年開催し、今年で29回目となりました。

 この間“全国規模の学びを福岡で”を合言葉に、福岡、北九州、筑豊、県南の4地域での開催(1997年)や、すべての分科会を見学にする(2004年)なども試みながら歴史を積み重ねてきた全県的な行事です。

 コロナ禍が始まった2020年は中止したものの、2021年はWebで開催。今年は規制が緩和され、全県的な交流を通じて厳しい環境を乗り越えることが必要と理事会で協議し、創立60周年の記念事業に続けて実施しました。これまでは実行委員会を中心に企画設営をしていましたが、今回は正副代表理事会を中心に企画。5つの本部がそれぞれ分科会や交流会を企画設営して開催しました。

 全体テーマを「変化を捉え、新たな飛躍へ!」とし、第1分科会は仕事づくり推進本部(環境経営・国際交流・企業連携推進・ソーシャルビジネス委員会)設営で、「新たなるチャレンジは『ここから』~今の仕事を見直す、新たな仕事づくりに取り組む~」をテーマに福岡大学の木下敏之教授の基調講演と委員長・部長の活動報告が行われました。

 第2分科会は地域づくり推進本部(中小企業憲章推進、政策金融・景況分析部)の設営で、「『コロナが変えた時代の流れをどう読む』~激変の中、自社の経営指針の見直しと実践を!~」をテーマに松井清充・中同協参与が報告。

 第3分科会は同友会づくり推進本部(広報情報・同友すばる・女性部委員会、青年経営者・会員増強部)の設営で、「『常識を打ち破る一手で、債務超過から高収益企業に』~バトンを受け継いだ青年経営者が向き合うこととは~」をテーマに(有)ウメイチの梅田益生氏(岐阜同友会)が報告しました。

 最終日に行われた第4分科会は、人を生かす経営推進本部(経営労働・共同求人・共育・バリアフリー委員会)の設営で、「『知らないからできる壁、知ることでなくなる壁』~人を生かす経営の実践~」をテーマに(株)カルぺ・ディエムの西田英司氏(福岡同友会)が報告を行いました。

 それぞれの分科会では活発な討論が行われ、「イメージに踊らされず冷静にデータを把握し、新たな仕事を作り出すこと」(第1分科会)、「中小企業を取り巻く情勢はさらに厳しい中で、自社の問題を課題に変え、全国の会員の実践に学び経営指針を見直すこと」(第2分科会)、「さらに経営者としての覚悟を持って先代や社員と向き合うこと」(第3分科会)、「自らの壁をなくし、経営者の姿勢を確立すること、そのためには県委員会への参加が欠かせない」(第4分科会)などが語られました。 最終日に行われた全体大交流会は、久しぶりの全県での集まりに、支部、地区の垣根を超えて、フォーラムの学びや経営を語り合う交流が進み、新たな挑戦を確認する場となりました。

「中小企業家しんぶん」 2023年 11月 25日号より