12月6日、熊本城ホールにて、「第12回学校と経営者の懇談会」を開催しました。当日は、同友会会員15名、学校・行政関係者18名、合計33名が参加しました。
(株)ボンドの林明成氏がコーディネーターとなり、熊本県雇用環境整備協会の白石尚子氏、東海大学の高橋誠二氏、熊本県立八代東高等学校の武下浩二氏、(株)九州永田の坂部龍也氏の4名のパネリストが、「それぞれの立場から見たよい会社とは?」について語りました。
高校生、大学生を含む若者にとっては「待遇面や同世代の社員の存在(白石氏)」、「社内環境や社員教育が整っていること(高橋氏)」などが「よい会社」であることの基準となっています。
また、「高校生は社会経験が少なく希望業種の中からネームバリューで選びがちである(武下氏)」などの意見もありました。企業側としては「よい会社であるには社員と経営者との関係構築や経営者が現場を理解することが重要(坂部氏)」との意見が上がりました。
続いて「若者が地域に残ってもらうためには何が必要か」についてパネルディスカッションが行われました。
まずその要因として「地元に雇用がないこともあるが、地元企業を知らない(高橋氏)」や「学生数の減少(武下氏)」が挙げられました。その上で「どういう人材を企業側は必要としているのか、具体的なイメージが必要(白石氏)」や「職場見学ができれば会社を知る機会になるのでは(武下氏)」などの案がでました。
グループ発表では、「マッチングの観点から、学生は企業を選ぶのではなく選ばれなければいけない。保護者の意見が強い場合もあり、保護者・学生・企業が対面する場があるとギャップも減ってお互いを知る機会にもなる。企業と学校との連携は必須」という意見でまとまりました。
最後に馬場大介・代表理事は、「社風は経営者も意識しないと育まれない。新卒採用を通じて学生の未来の幸せのために連携していくことが重要。社風は社員が伝えていくべきであり、卒業生の就業先がミスマッチングにならないよう、企業と学校の連携が必要だ」との閉会あいさつで締めくくりました。
「中小企業家しんぶん」 2024年 1月 15日号より