【変革と挑戦】企業と学校で地域の未来を考える
津山支部・社員教育求人委員会合同12月例会(岡山)

 岡山同友会は、12月に津山支部と社員教育求人委員会の初めての合同例会として「企業経営者と高校の先生の意見交換会」を津山市内で開催。少子高齢化や企業の人材不足といった地域課題を解決する糸口を探ろうと地元高等学校の校長や教頭、行政や他団体の職員を含め31人が参加しました。

 問題提起はパネルディスカッション形式で行われ、県立津山工業高等学校の高林康徳校長と(株)アイダメカシステムの丸山隆行社長(津山支部役員)が意見を交換しました。

 丸山氏は自社の地域との関わりや協力について紹介するとともに、地元製造業の人材不足や若年層の離職率の問題を指摘。将来の地域の担い手を増やすためにも産学官の垣根を超えた協力が必要との認識を示しました。高林校長は「私たちが地元の企業のことを十分理解できていないため、生徒にも魅力を伝えられていない。学校や保護者がもっと地域や企業のことを知る必要がある」などと述べ、学校教育と地域振興は切っても切り離せない関係にあることを強調しました。

 その後、「地域の未来を次世代の人々につなげるために、企業と学校はどう関わっていくか」をテーマにグループ討論を行い、各社各校の問題意識を共有するとともに、今後の連携の可能性についても議論を深めました。

 最後に(株)サンキョウ―エンビックスの浅野浩一社長(岡山同友会副代表理事・社員教育求人委員長)が閉会あいさつに立ち、「子どもたちが学校を卒業した後に、1人の市民として学び成長する場は社会であり企業です。企業内に社員が成長できる場がなければ地域の担い手は育たず、コミュニティの発展もあり得ません。今回の交流を契機に私たちを取り巻くさまざまな垣根を取り除き、地域一丸となってよりよい未来を構築していきましょう」と締めくくりました。

 参加した学校関係者からは「企業の取り組みや学校に対する期待を聞けるよい機会だった」「次回は周りの先生も誘って一緒に参加します」などの感想が寄せられました。津山支部と社員教育求人委員会は、今後も同様の企画を他地域でも展開することを検討しています。

「中小企業家しんぶん」 2024年 2月 5日号より